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    対キューバ経済制裁は効果なし

    CNN) 米上院外交委員会のメンバーである共和党のリチャード・ルーガー上院議員は23日、米国が長年実施してきたキューバに対する経済制裁を見直す時期だとの報告書草案を発表した。

    報告書草案は21ページで、同委員会の共和党メンバーが取りまとめた。ルーガー議員は報告書に添付した書簡で、「(経済制裁開始から)47年が経過したが、一方的禁輸措置は『キューバ国民に民主主義をもたらす』という目的を達成していない。現在の米政策については大勢の熱心な擁護者がおり、カストロ政権へ批判は正当だ。それでもなお、現行政策の効果がない点を認め、米国の国益を強化する方法でキューバ政権に対応するべきだ」と述べた。

    米国の対キューバ経済制裁は1962年、社会主義政権を樹立したカストロ国家評議会議長(当時)と弟ラウル・カストロ副首相(現議長)に圧力をかける手段として導入された。国連総会は昨年10月、米国に対キューバ禁輸措置の解除を促す決議を採択。キューバのペレス外相はこれを歓迎し、「時代遅れで厳しい政策を転換する必要性を次期米大統領に伝える、明確かつ直接的なメッセージ」とコメントした。

    オバマ大統領は選挙戦当時、米国と国交がないキューバなどの指導者らとの対話に積極姿勢を示した。カストロ前議長もオバマ氏の当選から1カ月後、米国の新政権指導者との会談を検討する意向を表明したが、「アメとムチ」式の外交政策はキューバに通用しないなどと警告した。



    グアンタナモ収容者の処遇は人道的 国防総省報告書

    CNN) 米国防総省は23日、キューバのグアンタナモ米海軍基地に設けられたテロ容疑者収容所に関する報告書を公表した。収容者への拷問はなく、捕虜の扱いを定めたジュネーブ条約に沿った人道的な処遇が行われていると結論している。

    報告書はウォルシュ海軍中将が準備し、先週末にオバマ大統領に送られた。それによると、重要度が高く暴力的な収容者には集団での礼拝やレクリエーションが勧められ、不起訴のまま収容されている「敵性戦闘員」以外の収容者については処遇問題の解決が提言されている。

    法廷文書によると、グアンタナモ基地収容者の一部は、拷問や非人道的扱いを受けたと主張。上院軍事委員会が昨年12月に発表した報告書によると、こうした主張の大半は収容所初期、当時のブッシュ大統領が「人道的処遇の最低基準」を定めたジュネーブ条約を「アルカイダやタリバーンの収容者に適用しない」と決めた後の時期に関するものだという。